産休給付金はいくらもらえる?計算方法と早見表

産休中にもらえる給付金(出産手当金)は、直近12ヶ月の標準報酬月額の平均を30で割った額の3分の2が日額として支給されます。月収30万円なら約2ヶ月分で約40万円が目安です。

結論 ─ 産休給付金(出産手当金)の具体的な金額

産休中に健康保険から支給される「出産手当金(しゅっさんてあてきん)」は、以下の計算式で算出されます。

1日あたりの支給額 = 標準報酬月額(ひと月分の給与をもとに決まる基準額)÷ 30日 × 2/3

産休期間は出産予定日の42日前(双子以上は98日前)から出産後56日間が対象です。合計98日間(双子以上は154日間)が支給の対象となります。

たとえば月収30万円(標準報酬月額30万円)の方の場合:

  • 1日あたりの支給額:300,000円 ÷ 30 × 2/3 = 約6,667円
  • 98日間の合計:6,667円 × 98日 = 約65万3,000円

月収40万円(標準報酬月額40万円)の方の場合:

  • 1日あたりの支給額:400,000円 ÷ 30 × 2/3 = 約8,889円
  • 98日間の合計:8,889円 × 98日 = 約87万1,000円

なお、出産手当金は非課税のため、所得税・住民税はかかりません。社会保険料についても、産休・育休期間中は免除される仕組みがあります(勤務先経由で申請が必要)。

計算の前提(支給条件・期間・計算基礎)

出産手当金を受け取るには、以下の前提条件を満たす必要があります。

  • 加入要件:健康保険(協会けんぽ・組合健保)の被保険者本人であること。国民健康保険(自営業・フリーランスなど)は対象外です。
  • 就労不可の状態:産休期間中に実際に仕事を休んでいることが条件です。
  • 標準報酬月額:支給額の基礎となる「標準報酬月額」は、毎年4〜6月の給与をもとに決定されます(定時決定)。残業代・通勤手当なども含みます。
  • 支給対象期間:産前42日(多胎妊娠は98日)+産後56日=原則98日間(多胎は154日間)。ただし実際に休んだ日数分のみ支給されます。
  • 申請先:加入している健康保険組合または全国健康保険協会(協会けんぽ)に申請します(勤務先経由が一般的)。

また、産休とは別に「育児休業給付金(いくじきゅうぎょうきゅうふきん)」も受給できます。こちらは雇用保険から支給され、育休開始から最初の6ヶ月間は休業開始時賃金の67%、以降は50%が支給されます(厚生労働省の給付率に基づく)。

月収別・支給額早見表(産休98日間の場合)

月収(標準報酬月額の目安) 1日あたり支給額 産休98日間の合計支給額
20万円 約4,444円 約43万5,000円
25万円 約5,556円 約54万4,000円
30万円 約6,667円 約65万3,000円
35万円 約7,778円 約76万2,000円
40万円 約8,889円 約87万1,000円
50万円 約11,111円 約108万9,000円

※上記は「標準報酬月額 ÷ 30 × 2/3 × 98日」で計算した参考値です。実際の支給額は標準報酬月額の等級によって異なります。多胎妊娠の場合は産前期間が98日となり、合計154日分が対象になります。

注意点

産休給付金を受け取る際には、以下の点に注意が必要です。

  • 支給時期の遅れ:申請してから実際に振り込まれるまで1〜2ヶ月かかるのが一般的です。産休中の生活費は事前に準備しておきましょう。
  • 給与との調整:産休中に会社から給与が支払われる場合、その金額によっては出産手当金が減額または不支給になります(支給済み給与が出産手当金の額を下回る場合のみ差額が支給)。
  • 退職後の受給:退職前日まで1年以上継続して健康保険に加入しており、退職時点で出産手当金を受給中か受給開始条件を満たしていれば、退職後も残りの期間分を受け取れる場合があります。ただし条件が複雑なため、加入している健康保険組合に確認を。
  • 扶養に入ると受給不可:産休中に夫の扶養に入ると出産手当金を受給できなくなります。受給中・受給予定中は扶養には入らないようにしましょう。
  • 育児休業給付金との違い:産休給付金(出産手当金)は「健康保険」から、育休給付金は「雇用保険」から支給されます。申請先・申請方法が異なるため、それぞれ漏れなく手続きをしてください。

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よくある質問

Q. パートやアルバイトでも産休給付金はもらえますか?
A. 勤務先で健康保険(協会けんぽや組合健保)に加入していれば、パート・アルバイトでも出産手当金を受け取れます。週20時間以上・月収8.8万円以上などの要件を満たして社会保険に加入しているかどうかを確認しましょう。国民健康保険のみ加入の場合は対象外です。

Q. 産休中は社会保険料を払い続けなければなりませんか?
A. 産休・育休期間中は、本人・会社負担分ともに社会保険料(健康保険・厚生年金)が免除されます。勤務先が年金事務所に申請することで適用されますので、会社の担当者に確認・手続き依頼をしてください。免除期間中も保険・年金の加入期間としてカウントされます。

Q. 出産手当金のほかにもらえるお金はありますか?
A. 出産手当金のほかに、①健康保険から「出産育児一時金(42万円または50万円)」、②職場復帰後は「育児休業給付金(雇用保険)」が受け取れます。また、自治体ごとに独自の育児給付金や子育て支援金がある場合もありますので、お住まいの市区町村の窓口やウェブサイトを確認することをおすすめします。

【出典】厚生労働省「出産手当金について」https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou04/dl/inf-hs-161110-01.pdf / 全国健康保険協会(協会けんぽ)「出産したとき(出産手当金)」https://www.kyoukaikenpo.or.jp/g3/cat315/sb3090/r139/ / 厚生労働省「育児休業給付の内容と支給申請手続き」https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000160564.html

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