サラリーマンの副業確定申告のやり方完全ガイド

副業収入が年間20万円を超えたサラリーマンは、翌年2月16日〜3月15日に確定申告(所得税の年次精算手続き)が必要です。申告漏れは延滞税・無申告加算税のリスクがあります。

納税額・還付額の目安

副業収入にかかる所得税は「課税所得×税率-控除額」で計算します。たとえば給与収入600万円・副業収入50万円(経費10万円)のケースを見てみましょう。副業の所得は40万円です。給与所得控除後の給与所得と副業所得を合算した課税所得が330万円超〜695万円以下の場合、税率は20%・控除額42万7,500円が適用されます。実際には源泉徴収済みの税額との差額が追加納税または還付になるため、正確な金額はツールで計算するのが確実です。

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手続きの流れ

  1. 【1月上旬〜】収入・経費を集計する(所要時間:30分〜2時間)
    副業の売上・報酬をすべて洗い出します。交通費・通信費・消耗品費など業務に関係する経費も合わせてメモしておきましょう。領収書やクレジットカード明細を確認しながら年間合計を出します。
  2. 【1月下旬〜】必要書類を収集する(所要時間:数日)
    勤め先から届く源泉徴収票(給与から差し引かれた税額が記載された書類)を受け取ります。副業先からの支払調書(ある場合)、経費の領収書・レシートも整理しておきます。
  3. 【2月上旬〜】e-Tax(電子申告)またはスマホで申告書を作成する(所要時間:1〜2時間)
    国税庁の「確定申告書等作成コーナー」にアクセスします。マイナンバーカードをスマホのNFCで読み取るか、IDとパスワード方式でログインします。画面の指示に従い、給与所得と副業の雑所得(または事業所得)を入力します。課税所得に応じた税率が自動計算されます。
  4. 【2月16日〜3月15日】申告書を提出する(所要時間:e-Taxなら数分)
    e-Taxであればオンラインで送信完了です。書面提出の場合は税務署の窓口に持参するか、郵送します。郵送の場合は消印有効(3月15日まで)です。
  5. 【3月15日まで】納税する
    追加納税がある場合は、e-Tax・クレジットカード・コンビニ払い・口座振替などで納付します。口座振替(振替納税)を選択した場合、引き落とし日は申告期限より少し後になります。還付がある場合は申告後1〜2ヶ月で指定口座に振り込まれます。

必要書類チェックリスト

  • 源泉徴収票:1月下旬〜2月初旬に勤め先から交付。紛失した場合は会社の給与担当に再発行を依頼する
  • 副業の収入がわかる書類:支払調書(発行している依頼主のみ)・銀行振込明細・請求書控えなど。支払調書がなくても申告義務はなくならないので自分で集計する
  • 経費の領収書・レシート:業務に直接関係するもの。プライベートと兼用の場合は按分(あんぶん:業務使用割合を算出して計上)が必要
  • マイナンバーカードまたは通知カード+本人確認書類:e-Tax利用の場合はカードが便利。書面申告の場合はコピーを添付
  • 銀行口座情報:還付を受ける場合に必要。通帳またはキャッシュカードの口座番号を確認しておく
  • 各種控除証明書(該当する場合):生命保険料控除証明書・地震保険料控除証明書・医療費の領収書・ふるさと納税の寄附金受領証明書など

よくあるミス・注意点

①「20万円以下だから申告不要」を誤解する:給与所得以外の所得合計が年20万円以下であれば所得税の確定申告は不要ですが、住民税の申告は別途必要な場合があります(お住まいの市区町村に確認を)。20万円を1円でも超えたら所得税の確定申告が必要です。

②所得の種類を誤る:副業収入は内容によって「雑所得」「事業所得」「給与所得」などに分類が変わります。フリマアプリの売却益・アフィリエイト収入・フリーランス収入では扱いが異なります。不明な場合は国税庁のWebサイトまたは税務署に確認しましょう。

③経費を過大計上する:副業に関係しない支出を経費にするのは問題です。按分する場合は合理的な根拠(使用時間・使用割合など)を記録しておきましょう。

④申告期限(3月15日)を過ぎる:期限を過ぎると無申告加算税(本来の税額に上乗せされるペナルティ)や延滞税が発生します。期限後であっても自主的に申告すれば加算税が軽減される場合があります。気づいたら早めに手続きしましょう。

⑤住民税の「普通徴収」を選択し忘れる:確定申告書の住民税の徴収方法欄で「自分で納付(普通徴収)」を選ばないと、副業分の住民税が給与から天引きされ、会社に副業が発覚するリスクがあります。副業を知られたくない方は必ず「自分で納付」を選択してください。

よくある質問

Q:副業収入が20万円以下でも確定申告したほうがよいケースはありますか?
A:医療費控除やふるさと納税(ワンストップ特例を利用していない場合)などで還付が見込まれる場合は、20万円以下でも確定申告することで税金が戻ってきます。申告すること自体はデメリットになりません。

Q:副業の所得税率は給与と同じですか?
A:はい、給与所得と副業所得は合算した課税所得に対して累進税率が適用されます。課税所得が330万円超〜695万円以下なら税率20%・控除額42万7,500円、695万円超〜900万円以下なら税率23%・控除額63万6,000円などが適用されます(復興特別所得税として所得税額の2.1%が2037年まで加算)。

Q:e-Taxを使ったことがないのですが、初心者でも大丈夫ですか?
A:国税庁の「確定申告書等作成コーナー」はガイドに沿って入力するだけで申告書が完成します。マイナンバーカードとスマホがあれば来署不要で完結します。不安な場合は2月上旬から各地の税務署や商工会議所で開催される無料申告相談を活用しましょう。

【出典】国税庁「確定申告特集」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/shinkoku/tokushu/index.htm / 国税庁「No.2260 所得税の税率」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/2260.htm / 国税庁「No.1410 給与所得控除」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1410.htm

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