住宅ローン金利1%上昇で返済額はいくら増える?

住宅ローンの金利が1%上がると、借入3,000万円・35年返済の場合、月々の返済額は約1.6万円増加し、総返済額は約670万円以上多くなります。

結論 ─ 金利1%上昇での具体的な返済増加額

元利均等返済(毎月一定額を返す方式)を前提に、借入額3,000万円・返済期間35年で試算します。変動金利の優遇後金利が0.5%から1.5%へ1%上昇した場合、毎月の返済額はどう変わるでしょうか。

計算式(概算):毎月返済額 = 借入額 × 月利 × (1+月利)^返済月数 ÷ ((1+月利)^返済月数 − 1)

  • 金利0.5%(年)・35年返済・借入3,000万円:月々約77,500円、総返済額約3,255万円
  • 金利1.5%(年)・35年返済・借入3,000万円:月々約91,900円、総返済額約3,860万円
  • 差額:月々約+14,400円、総返済額約+605万円

※ 上記の金利は法令参照ブロック「4. 変動金利の目安(2026年時点)」の主要銀行優遇後0.4〜0.6%程度を参考に0.5%を基準値とし、1%上昇後を1.5%として試算しています。実際の金利は金融機関・審査結果・時期により大きく異なります。

計算の前提(金利・返済年数・返済比率)

本記事の試算に使用した前提条件は以下の通りです。

  • 返済方式:元利均等返済(毎月一定額を返す方式)
  • 返済期間:35年(420回払い)
  • 変動金利の参考値:主要銀行 優遇後0.4〜0.6%程度、ネット銀行0.3〜0.5%程度(2026年時点・金融機関や時期により異なる)
  • フラット35(固定金利)参考値:融資期間21〜35年・融資率9割以下の場合、2026年4月時点で2.65%(前月比+0.24%、住宅金融支援機構公表の最頻値)
  • 返済負担率:年収400万円以上の場合、フラット35の審査基準では35%以下(全ローン合算)。年収400万円未満は30%以下(住宅金融支援機構「フラット35ご利用条件」より)

金利はわずかな差でも長期間の返済では総額に大きく影響します。特に変動金利を選んだ場合、2024年以降の日銀利上げにより金利上昇リスクが現実のものとなっています。

条件別早見表

借入額・金利の違いによる月々返済額(元利均等返済・返済期間35年)の目安です。

借入額 金利0.5%
月返済額(総返済額)
金利1.5%
月返済額(総返済額)
金利2.65%
月返済額(総返済額)
月額差(0.5%→1.5%)
2,000万円 約51,700円(約2,171万円) 約61,300円(約2,575万円) 約73,000円(約3,066万円) 約+9,600円
3,000万円 約77,500円(約3,255万円) 約91,900円(約3,860万円) 約109,500円(約4,599万円) 約+14,400円
4,000万円 約103,400円(約4,343万円) 約122,600円(約5,149万円) 約146,000円(約6,132万円) 約+19,200円
5,000万円 約129,200円(約5,424万円) 約153,200円(約6,434万円) 約182,500円(約7,665万円) 約+24,000円

※ 金利2.65%はフラット35(2026年4月時点・融資期間21〜35年・融資率9割以下)の最頻値を使用(住宅金融支援機構公表)。変動金利0.5%・1.5%は参考試算値であり、実際の適用金利は金融機関・時期・審査結果により異なります。総返済額は概算です。

注意点

金利上昇リスクの試算はあくまで参考です。実際には以下の点に注意してください。

①変動金利の金利見直しタイミング
変動金利は一般的に半年ごとに金利が見直されます。ただし返済額の変更は5年ごとのケースが多く(5年ルール)、急激な返済増を抑える仕組みがある一方、元本の返済が滞るリスクもあります。

②審査での返済負担率
住宅金融支援機構フラット35の審査基準では、年収400万円以上で返済負担率(年収に占める年間返済額の割合)が35%以下、年収400万円未満では30%以下が目安です。これは住宅ローンだけでなく、車・教育・カードローンなどすべてのローンを合算した数字です。金利が上昇すると月々の返済額が増え、この比率が審査基準を超えてしまうケースがあります。

③諸費用・繰上返済の考慮
住宅購入には物件価格のほかに仲介手数料・登記費用・火災保険料などの諸費用が発生します。また繰上返済(予定より早くまとめて返済すること)を行うと利息軽減効果が高い一方、住宅ローン控除(年末残高の0.7%が税額控除される制度)の控除額が減少する点にも注意が必要です。

④固定金利との比較
フラット35(全期間固定金利)は2026年4月時点で融資期間21〜35年・融資率9割以下の場合2.65%(住宅金融支援機構公表の最頻値)です。変動金利より高めですが、金利上昇リスクを排除できるメリットがあります。

ご自身の借入額・金利・返済年数を入力して、実際の返済額を確認してみましょう。

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よくある質問

Q. 変動金利を選んでいますが、今後1%上がった場合にすぐ返済額が増えますか?
A. 多くの銀行では「5年ルール」があり、金利が変わっても返済額の変更は5年ごとです。ただし利息分が増えた分だけ元本の減りが遅くなるため、総返済額は増加します。金融機関ごとにルールが異なるため、契約内容を確認してください。

Q. 金利1%上昇に備えてどれくらいの余裕資金が必要ですか?
A. 借入3,000万円・35年返済の場合、0.5%から1.5%への1%上昇で月約1.4万円の増加が目安です。年間では約17万円。返済期間中に備えるなら、毎月1〜2万円の貯蓄を別途確保しておくと安心です。

Q. フラット35の固定金利と変動金利、どちらが得ですか?
A. 2026年4月時点のフラット35(21〜35年・融資率9割以下)は2.65%です。変動金利(主要銀行優遇後0.4〜0.6%程度)と比較すると現時点では変動が低いですが、今後の利上げ次第で逆転する可能性があります。生活の安定を重視するなら固定、低金利を活用したいなら変動が選択肢となりますが、ご自身のリスク許容度に合わせて検討してください。

【出典】住宅金融支援機構「フラット35金利情報」https://www.flat35.com/loan/flat35/kinri.html / 住宅金融支援機構「フラット35ご利用条件」https://jhffaq.jp/jhffaq/flat35/web/knowledge311.html / 国税庁「No.1212 住宅借入金等特別控除」https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/shotoku/1212.htm

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