住宅ローンの返済比率(毎月返済額が年収に占める割合)は、フラット35の場合、年収400万円未満で30%以下・400万円以上で35%以下が審査基準です。自分が借りられる上限額を事前に把握しておくことが大切です。
結論 ─ 返済比率から見た借入可能額の目安
返済比率とは、年間の返済額合計が年収の何%にあたるかを示す指標です。住宅金融支援機構のフラット35では、以下の基準が設定されています。
- 年収400万円未満:返済負担率30%以下
- 年収400万円以上:返済負担率35%以下
たとえば年収500万円の場合、返済負担率35%を適用すると年間返済額の上限は175万円(月額約14.6万円)になります。計算式は次のとおりです。
年間返済額の上限 = 年収 × 返済負担率上限
例:500万円 × 35% = 175万円/年(月額:175万円 ÷ 12 ≒ 14.6万円)
さらに、この月額返済額でフラット35(2026年4月時点・融資率9割以下・返済期間35年・金利2.65%)を利用した場合の借入可能額の目安は約2,700万円前後となります。ただし、車ローン・カードローン等の他の借入がある場合は、その返済額も合算して計算する必要があります(後述の注意点を参照)。
計算の前提(金利・返済年数・返済比率)
本記事の試算は以下の条件を前提としています。
- 金利:フラット35(融資率9割以下・返済期間21〜35年)2.65%(2026年4月時点の参考値)
- 返済期間:35年(元利均等返済(毎月一定額を返す方式))
- 返済負担率上限:年収400万円未満は30%・年収400万円以上は35%(住宅金融支援機構フラット35審査基準より)
- 対象:住宅ローンのみ(他のローンがない場合)
なお、変動金利の場合は主要銀行で0.4〜0.6%程度・ネット銀行で0.3〜0.5%程度(2026年時点の目安)ですが、金融機関・審査結果・時期により大きく異なります。変動金利を選ぶ際は将来の金利上昇リスクも考慮してください。
条件別早見表
下表は、フラット35(金利2.65%・35年返済・2026年4月時点参考値)を利用した場合の年収別・返済比率別の月額返済上限と借入可能額の目安です。他のローンがなく、住宅ローンのみで計算しています。
| 年収 | 返済負担率上限 | 年間返済上限額 | 月額返済上限 | 借入可能額目安 (金利2.65%・35年) |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 30% | 90万円 | 約7.5万円 | 約1,380万円 |
| 400万円 | 30% | 120万円 | 約10.0万円 | 約1,840万円 |
| 500万円 | 35% | 175万円 | 約14.6万円 | 約2,680万円 |
| 600万円 | 35% | 210万円 | 約17.5万円 | 約3,220万円 |
| 700万円 | 35% | 245万円 | 約20.4万円 | 約3,750万円 |
| 800万円 | 35% | 280万円 | 約23.3万円 | 約4,290万円 |
※借入可能額は月額返済上限をもとにした概算です。実際の審査では勤続年数・健康状態・物件評価なども考慮されます。金利2.65%・35年の元利均等返済を前提とした参考値です。
注意点
①他のローンは合算される
返済負担率は住宅ローンだけでなく、車ローン・教育ローン・カードローン・奨学金などすべての借入の返済額を合計して計算します。たとえば月3万円の車ローンがある場合、住宅ローンに使える枠はその分だけ減ります。ローンを組む前に既存の借入を整理することが重要です。
②審査は返済比率だけで決まらない
金融機関の審査では、勤続年数・雇用形態(正社員か否か)・健康状態(団体信用生命保険(団信)の加入審査)・物件の担保価値なども総合的に判断されます。返済比率が基準内でも審査に通らないケースがあります。
③変動金利は将来の上昇リスクがある
2024年以降、日銀の利上げにより変動金利も上昇傾向にあります。将来金利が上がると毎月の返済額が増え、返済比率が基準を超える可能性もあります。余裕を持った借入計画を立てましょう。
④フラット35の金利は月次で変動する
本記事の2.65%は2026年4月時点の参考値です。実際の申込時には最新の金利を必ず確認してください。
⑤諸費用も忘れずに
住宅購入には物件価格のほかに、仲介手数料・登記費用・火災保険料・引越し費用など諸費用がかかります。一般的に物件価格の3〜7%程度が目安とされるため、借入額に余裕を持たせるか、現金で準備することが望ましいです。
自分の年収・借入希望額・既存ローンを入力して、返済比率と借入可能額を今すぐ確かめましょう。
実際にあなたの数字で計算する →
よくある質問
Q. 返済比率35%以内なら必ず審査に通りますか?
A. 返済比率はあくまで審査基準の一つです。勤続年数・雇用形態・健康状態・物件の担保評価なども審査対象となるため、比率が基準内でも否決されることがあります。返済比率25〜30%程度に抑えると生活への余裕も生まれやすく、審査でも有利になる傾向があります。
Q. 車のローンがあると住宅ローンの審査に影響しますか?
A. はい、影響します。フラット35の返済負担率は車ローンやカードローンなどすべての借入を合算して計算します。たとえば年収500万円で月3万円(年36万円)の車ローンがある場合、住宅ローンに使える年間枠は175万円-36万円=139万円(月約11.6万円)に減ります。住宅ローン申込前に他のローン残高を減らすと有利です。
Q. フラット35と銀行の変動金利、どちらで返済比率を計算すればよいですか?
A. 審査上の返済比率は、フラット35では実際の返済額で計算します。銀行の変動金利ローンの場合、審査金利(実際の適用金利より高い金利で試算する場合が多い)を使う金融機関もあります。将来の金利上昇リスクを考慮し、固定金利(フラット35:2026年4月時点2.65%)ベースで余裕があるか確認しておくと安心です。
【出典】住宅金融支援機構「フラット35ご利用条件」https://jhffaq.jp/jhffaq/flat35/web/knowledge311.html / 住宅金融支援機構「フラット35金利情報」https://www.flat35.com/loan/flat35/kinri.html

