厚生年金はいくらもらえる?年収・加入期間別に計算

厚生年金の受給額は、現役時代の平均年収と加入期間によって大きく変わります。年収400万円・加入期間40年の場合、老齢厚生年金(65歳からもらえる公的年金のうち、会社員が上乗せで受け取る部分)の目安は月約9万円前後です。

結論 ─ 年収・加入期間別の厚生年金受給額の目安

厚生年金の受給額は「報酬比例部分(現役時代の給与に比例して決まる部分)」を中心に計算されます。2026年現在の計算式は以下の通りです。

【計算式(報酬比例部分の簡易計算)】
老齢厚生年金(月額)= 平均標準報酬額(賞与込みの平均月収相当)× 5.481/1000 × 加入月数

例として、平均年収400万円(平均標準報酬額=約33万円)・加入期間40年(480ヶ月)の場合:
33万円 × 5.481/1000 × 480 ≒ 約86,800円/月

なお、厚生年金保険料の労働者負担率は9.15%(法令参照ブロック記載値)です。現役時代に支払った保険料の積み重ねが将来の受給額に反映されます。

計算の前提条件

以下の前提をもとに計算しています。

  • 厚生年金保険料率(労働者負担):9.15%(2026年現在・日本年金機構)
  • 乗率:5.481/1000(2003年4月以降の加入分。総報酬制(賞与も保険料・給付に反映する仕組み)導入後)
  • 平均標準報酬額:年収を12で割った月収相当(賞与込みの平均月額)
  • 計算結果はあくまで目安です。実際の受給額は日本年金機構が決定します
  • 老齢基礎年金(国民年金部分)は含まない「報酬比例部分のみ」の金額です

条件別早見表(厚生年金・報酬比例部分の月額目安)

平均年収 平均標準報酬額(月額) 加入20年(240ヶ月) 加入30年(360ヶ月) 加入40年(480ヶ月)
200万円 約16.7万円 約21,900円 約32,900円 約43,900円
300万円 約25万円 約32,900円 約49,300円 約65,800円
400万円 約33万円 約43,400円 約65,100円 約86,800円
500万円 約41.7万円 約54,800円 約82,200円 約109,600円
600万円 約50万円 約65,800円 約98,700円 約131,500円
800万円 約65万円(標準報酬月額上限に近い) 約85,500円 約128,300円 約171,100円

※ 上表はすべて「5.481/1000乗率・総報酬制」で計算した概算値です。老齢基礎年金(国民年金)は含みません。実際の受給額はねんきん定期便や日本年金機構の試算を必ずご確認ください。

注意点と受給額に影響するポイント

①標準報酬月額には上限・下限がある
標準報酬月額(保険料と給付の計算に使う月収の区分)には等級ごとに上限(65万円)と下限(5万8千円)が設定されています。年収が非常に高くても、上限額で頭打ちになります。

②2003年3月以前の加入期間は乗率が異なる
総報酬制が導入されたのは2003年4月からです。それ以前の加入分は「平均標準報酬月額(賞与除く)× 7.125/1000」で計算する別の乗率が適用されます。長期加入者は合算が必要です。

③老齢基礎年金と合算して考える
厚生年金加入者は国民年金にも同時加入しています。老齢基礎年金(満額:2026年度は月約6.8万円が目安とされています)と合算した金額が実際の手取り受給額の出発点になります。

④繰下げ受給で増額できる
65歳より遅く受け取り始める「繰下げ受給」を選択すると、1ヶ月繰下げるごとに0.7%増額されます(最大75歳まで)。70歳まで繰下げれば42%増、75歳まで繰下げれば84%増になります。

⑤在職老齢年金(カットのルール)に注意
65歳以降も働きながら年金をもらう場合、賃金と年金の合計が一定額を超えると年金の一部が支給停止になる「在職老齢年金」の仕組みがあります。

⑥社会保険料(現役時)の負担も把握しておこう
現役時代の厚生年金保険料は労働者負担9.15%(健康保険・雇用保険と合わせた社会保険料合計は概算で約15〜16%)です(2026年現在)。年収400万円であれば、年間の厚生年金保険料の本人負担は約36.6万円になります。

あなたの年収・加入期間で厚生年金を今すぐ計算する →

よくある質問

Q. 厚生年金と国民年金は何が違うのですか?
A. 国民年金(老齢基礎年金)は20〜60歳のすべての人が加入する「1階部分」です。厚生年金は会社員・公務員が国民年金に上乗せで加入する「2階部分」で、給与に応じた保険料を払い、将来も給与に比例した額を受け取れます。受給時は両方が合算されます。

Q. 途中でフリーランス(自営業)になった期間がある場合はどうなりますか?
A. フリーランス期間は厚生年金ではなく国民年金のみの加入になります。厚生年金の報酬比例部分の計算には「厚生年金に加入していた期間のみ」が反映されます。自営業期間が長いほど厚生年金の受給額は少なくなります。ねんきん定期便で自分の加入記録を確認することをお勧めします。

Q. 産休・育休中は厚生年金に加入し続けられますか?加入期間に含まれますか?
A. はい。産休・育休中も厚生年金の加入者資格は継続され、加入期間にカウントされます。また、産休・育休中の保険料は本人・会社ともに免除される制度があります。免除期間も将来の年金額には通常通り反映される仕組みです。

【出典】日本年金機構「厚生年金保険の保険料」https://www.nenkin.go.jp/service/kounen/hokenryo/ryogaku/ryogakuhyo/20150515.html / 日本年金機構「老齢厚生年金(65歳以降)」https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/jukyu-yoken/20140401-02.html / 全国健康保険協会(協会けんぽ)・日本年金機構(社会保険料率)

タイトルとURLをコピーしました